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20世紀最後の議会は異常閉会−京田辺市議会 

一斉退席で自然閉会−共産党は態度一転議場に残留

                          洛南タイムス  2000年12月23日

 

 出席議員全員のボイコットにより一般質問の途中で延会となっていた京田辺市議会(21議席、欠員1)の12月定例会は、22日、最終本会議を再開。職員への暴力事件で辞職勧告している橘雄介議員=無所属=の一般質問を仕切り直したが、共産党を除く15人が再び議場を一斉退席、定足数割れで本会議は午後3時すぎから暫時休憩で中断。そのまま午後5時を迎え、正式な手続きを踏まないまま終了する“自然閉会”となり、21世紀最後の定例会は異常事態のまま幕を閉じた。橘議員の質問は議案採決終了後に組み込まれたため、行政からの“敬老金の支給条例の廃止案”などの提出議案は全て可決されている。本会議が自然閉会となるのは議会役員改選を巡ってもめた93年5月の臨時議会以来。

 橘議員は、議会事務局職員にひざ蹴りしケガを負わせたとして今年7月に全会一致で議員辞職を勧告されているが、これを受け入れずに在籍、今定例会では中川進議長の“自粛要請”を断って一般質問を通告し12日の本会議で登壇したことが事態の発端。

 その際、出席していた議員全員が辞職勧告無視への抗議の態度表明として一斉に議場を退席し、会議成立に必要な定足数(議席の過半数)を割り込む事態となり、本会議は延会となっていた。

 このため、未消化日程としてこの日の最終本会議の採決終了後に橘議員の一般質問が組み入れられたが、この日も橘議員が登壇すると、最大会派の一新会をはじめ自民、公明、無所属の計14人が一斉退席し、12日と同様の事態に。

 中川議長が退席議員らの意思を確認し、本会議は再開されず橘市議の質問も行えないまま自然閉会となった。

 12日には他の議員らと同調していた共産党4人は、今回態度を一転、議場に残り「一般質問は議員固有の権利であり、それを奪うことは誤り。今後は議会外の市民世論の力で辞職を求めたい」などとする声明を出した。

 この異常事態に橘議員は−(中略)−改めて辞職の意思はないと語った。

 −(中略)−

 また無所属の一部議員(次田のり子)も「暴力事件による辞職勧告決議からの一貫した行動であって、委員会での発言や票決権は侵害していないしけっして言論封じではない。橘議員は根本の暴力事件をぼかして自分が被害者のように言っているがやはり暴力は許されるべきではない」と話していた。

 この異常事態に中川議長は「辞職勧告を受けている議員も、退席された議員も今後、議会の円滑運営のために協力をお願いしたい。しかし(南議員も含めて)2人の議員には全会一致で辞職勧告しているということがまず大前提にある。今後も議員を辞めてもらうようお願いしていくし、それができないならせめて一般質問は自粛していただきたい」と話し、3月議会以降の一般質問の対応について幹事会などで協議していく方針だと語った。

 


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