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市民感覚で政治を変える

ただいま実践中 男女共同政治参画セミナー

                       虹と緑  2001年8月号

 

次田のり子(京都府京田辺市議)

 第3期男女共同政治参画セミナーが始まる。1期2期の受講生から多くの新人議員が生まれてきただけでなく、多くの仲間をつくり出してきた。共に地方自治に真正面から真剣に向き合う仲間たち。私にとっても大きな力・財産となっている。

 私は1995年統一地方選挙で初当選。まだ、2期目の議員。これを始めるきっかけは、大坂のバックアップスクールの応援議員に招かれ参加したことでしょうか。初日わんさと集まった女たちのパワーにびっくりしたのですが、その半面一体となれない自分を感じたのです。「なんなんだろう・・・」と、帰りの電車の中で考え込んでしまいました。バックアップスクールの形はものすごく面白い。次々出されるアイデアには刺激を受けっぱなしです。

 でも、自分がするとしたらどんなものになるだろうか・・・。そんなこんなで生まれてきたのが男女共同政治参画セミナーでした。私は「平和と人権」をテーマに議員活動をしようと思ってきたのです。それが13年間主催してきた「ひと塾セミナー」でもありました。

 例えば、自治体予算を見れば部落と行政の関わりが色濃く見えてきます。同和施策と銘打たれた物だけでも驚くことが多々ありますが、全く見えない物もあります。共産党の言うように差別が解消したとは決して言いませんが、同和施策が大きな影を落としていることは否めません。人が人を差別する構造もきちんと見ながら行政に公正公平を守らせない限り、透明な行政運営はできません。要するにどこかに嘘があるのです。こんな事がありました。京都府田辺振興局のロビーでウロウロしていた時「93やから100ぐらいに書いて」と女性二人がひそひそ話しているのです。「談合や!」と、ぴーんと来ました。早速担当者に連絡したのですが、入札は私の通報を無視し強行されました。反対に土木事務所長から「名誉に関わる」と脅しとも取れる発言。私も反撃の手を緩めず、結局入札はやり直しとなりましたが、後日ある町の同対室長から「地域の人間を育ててやらなあかん。部落問題に関わってきたあんたがこんなにばっさりやって」と、「忠告」に来たのです。こういうやり方が当たり前になっていたのです。同対室長までわざわざ出てくることにビビル人もいるでしょう。でも、私たち議員が求められていることは真の公正公平さです。そのために学ぶ人権でもあります。ある一定の所までの政策や公正公平さは議員でなくてもやれます。議員が求められていることはその先のことだと思うのです。

 関西はこの様な部落問題だけでなく在日外国人問題も議会でオープンに論議できなかったことが問題なのです。もちろん政党間の紋切り型のイデオロギー論争にも責任の一端はありますが、市民運動に関わる人たちや市民派議員がタブー視してオープンな論議を避けていたことにも大きな責任があるのではないでしょうか。

 男女共同政治参画セミナーでは、女性の人権問題として女性が決定権をもつ場に進出することを応援すると同時に、「平和と人権」問題に真っ向から取り組める議員を一人でも多く生み出し、ネットワークを広げていきたいと考えています。そのためにも参加者は女性・男性を全く問いません。

 

 


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